非正規雇用
期間を限定せず定年までの正規雇用以外の雇用形態。期間を定めて働く派遣社員、契約社員、パートタイマー、アルバイトなどが結ぶ契約を非正規雇用と呼ぶ。1986年に労働者派遣法が施行されたが、バブルが崩壊した90年代前半より非正規雇用が増え始め、2015年の厚生労働省の発表では、非正規雇用が労働者の4割を超えた。
企業側は非正規雇用の採用により人件費の負担軽減や雇用調整が容易になるなどのメリットがある。雇用者側のメリットとしては短時間就業など個人の希望に沿ったワークライフバランスをとりながら働けるという点が挙げられる。正規雇用に比べ副業を持つことも問題ないないため自由な働き方が可能だ。
しかし、現状では企業側に対し非正規雇用の立場が弱く、正規雇用と非正規雇用の待遇の格差が問題視されている。厚生労働省でも非正規雇用の労働者の雇用の安定と待遇の改善に向けて、不本意に非正規雇用労働者として働き続けてきた者を正社員に転換するなどの取り組みが始まっているが、企業の雇止めなどもあり、効果は浸透していない。