ノマドワーカー
ノートPCなどのデジタルデバイスを使い、従来のオフィス以外の場所で自身のスキルを武器に仕事を展開する人々の総称。ノマド(nomad)は、英語で「遊牧民」の意味だが、彼らが移動する先に求めるのは牧草ではなくWi-Fiの電波だ。
公共の場やコワーキングスペースなど無線LANを使える場所が増え、仕事に必要な情報へのアクセスが容易になったため、カフェや移動中の車内などからでも、ノートPCやスマートフォン、タブレットなどを使って遠方の人と会議をしたり、大容量の資料のデータの送受信をできたりするようになった。
当初、フリーランスのおしゃれなワークスタイルとして注目を集めたが、労働環境としてのノマドが憧れを持って語られたのは、非正規雇用の増加など企業での労働条件の問題とも無関係ではないだろう。もちろん、会社の枠を超えたスピード感のあるプロジェクトも増え、ワークシェアリングをサービスとする企業も出てきているため、会社という場所にとらわれない働き方が進展してきているのも事実だし、働き方改革でダブルワーク(副業)を開始する人間も増加傾向であるため、ノマドワーカーの可能性が広がってきていることは確かだ。