ビジネスマンや経営者などの社会人が、大学や大学院、専門学校などで、専門知識を得るために学ぶこと。文部科学省もこの「学び直し」を推進する制度（職業実践力育成プログラムなど）を設けたほか、大学側でも社会人向けコースを増やすなどしており、世間的にも注目が集まっている。背景としては、「人生100年時代」と呼ばれるように日本人の寿命が延びたことと、ITやAIなどの技術革新によりこれまでの職業経験だけでは新しい時代に対応できないことがある。

人生100年時代には、60歳で定年を迎えても第二の人生が待っており、転職をするにしても起業するにしても、学び直しによる「知の再武装」を行い、新たなキャリア形成をすることが重要だ。また、ITやAIなどの新しい技術により、従来の、特にルーティーン型の仕事がなくなることも予想されるため、新技術を活用した分析や調査、企画などの非ルーティーン型の技能を身につけることが必要となる。

もちろん学び直しの目的は、最先端の技術の獲得だけである必要はない。第二の人生を楽しむために教養を広げることや、新しい仲間を得ることなど、その目的は様々であってよい。多様性（ダイバーシティ）もまた、新しい時代の要求であるはずだからだ。
（豊岡昭彦）