プライベートネットワーク
企業や官庁、家庭など、限られた空間で内部の機器を接続し、データを交換するために用いられるネットワーク。原則、外部からは非公開の状態で運用される。例えば、社内ネットワークを利用できるのは社員のみ。各端末に「プライベートIPアドレス」が割り振られ、PCやスマートフォン、タブレットなどで相互に通信したり、ファイル共有したりできる。
プライベートネットワークに対して、パブリックネットワークがある。これは、無線LANスポットのように不特定多数が接続する公共のネットワーク環境を指す。Windowsのネットワーク機能では、PCが接続されたネットワークがプライベートネットワークかパブリックネットワークか選択・指定することができる。
在宅ワークの急速な普及により、自宅や外出先から社内にアクセスするリモート環境の構築が急務となっている。社員のすべてに新規で専用回線を用意するのはコスト的に大きな負担がかかる。そこで、オープンネットワークの上に仮想的に設けられる仮想プライベートネットワーク(VPN)が用いられるようになった。VPNはすでに整備されたインフラを利用するため、新規に専用回線を導入するよりもコストが大幅に抑えられる。また、データのやり取りに際し、相手を確認する「認証」とデータ自体を読めなくする「暗号化」によって、セキュリティを強化している。
(青木逸美)