OKRとは、チームや個人の目標を明確化し、その目標達成に向けて組織で一体感を持って取り組むことが目的の、目標管理に使われる概念。「Objective Key Result」の略で、シリコンバレーの企業が多く取り入れて成果を上げている。

OKRでは企業としての目標を基本に、チームや個人の目標を設定。その際、達成率100％を目指すKPIと異なり、OKRでは60～70％の達成となるよう、高めの目標設定を行う。四半期ごとの達成度を測り、次の目標設定を行うサイクルで回していく形の運用が一般的。OKRは組織全体で取り組む目標管理手法のため、チームや個人が設定した目標を全社的に共有する必要がある。目標に対する進捗状況は定期的に行い、目標達成のために必要なサポートや共同作業などをチェックすることで社員同士のコミュニケーションの促進を図ることができる。

また、企業全体で同じ目標を目指すことから、会社全体の方向性や優先順位を理解することができ、やるべきことと優先度の低いことが明らかになり、効率的な行動を行うことができるようになるというメリットもある。元々企業の可能性を広げることを目的とし、容易には達成できない目標を立てることが重要なので、報酬とリンクさせることはない。
（陣武雅文）