考え方の基本的な枠組みのことで、当初はラグビーやサッカーなどで、選手の精神状態や思い込み、やる気などを指していたが、現在では「企業の思考パターン」を指すことが増えた。企業のマインドセットとしては、信念や心構え、価値観、判断基準、あるいは暗黙の了解などを指す。

従来から「ビジョン」や「ミッション」を提示する企業は多かったが、それだけでは現在の激しい経営環境の変化の中で企業が生き残るためには不十分で、日々の行動の判断を適確に行うために、社員のマインドセットを組織的に高めていく取り組みが必要とされている。

社員のマインドセットを変えるために研修なども行われているが、マインドセットは働く環境に大きく影響されるため、日頃の上司の言動や顧客とのやり取り、会社からの評価なども重要となる。社内のコミュニケーションをよくすることはもちろん、仕事のやりがい、待遇などを含めた様々な従業員満足度を高めることが必要だ。
（豊岡昭彦）