フィンテック
フィンテック(FinTech)とは、「金融=ファイナンス(Finance)」と「技術=テクノロジー(Technology)」をかけ合わせた造語。2008年のリーマン・ショックを契機に、米国を中心に広まった概念で、金融とITを組み合わせた技術やサービスを指す。
これまで、金融機関が行っていた金融取引をインターネット、クラウド、スマートフォンといったITを活用することで、誰でも簡単に使えるサービスを、低コストで迅速に提供できるようになった。
フィンテックが用いられている代表的なサービスとして、QRコードやバーコードを介して現金を用いず支払いをする「電子決済」、インターネット上で銀行口座の残高確認や振り込みができる「インターネットバンキング」、インターネットを通じてモノやサービスの対価として使われるデジタル通貨「暗号資産(仮想通貨)」、インターネットを介して不特定多数から資金調達を行う仕組み「クラウドファンディング」などがある。
フィンテックは従来の金融サービスを革新するもので、計り知れない利便性がある。現在では、世界各国のITベンチャーを中心にさまざまなフィンテックサービスが開発され、金融サービスの多様化が進んでいる。一方で、サイバー犯罪やマネー・ロンダリングに悪用されるなど、不正の防止や資産保護が課題となっている。
(青木逸美)