1分でわかるIT用語集

チャットボット

リアルタイムに会話する「チャット」とロボットを意味する「ボット」を組み合わせた造語で、人間の問いかけに自動で回答する「自動会話プログラム」のこと。一般的には、PCやスマートフォンからテキストでやり取りするが、音声認識を組み合わせたチャットボットもあり、「人工無脳型」と「人工知能型」に分けられる。

「人工無脳型」はシナリオ型とも呼ばれ、入力されたキーワードに対し、あらかじめ設定された答えを返す仕組み。想定されている質問に対して決められたルールの枠内で回答するため、想定外の質問に対応できないことがある。

「人工知能型」はテキストや音声をAIが認識して、登録された例文から最適な回答をする。シナリオ型と違うのは、キーワードの一致だけではなく、文章全体の意味を解釈すること。また、使えば使うほどデータが集積されるので、複雑な質問にも対応できるようになる。

チャットボットを導入した場合のメリットとして、企業はカスタマーサポート業務にかける人的コストが削減され、ユーザーは簡単な操作でリアルタイムに回答が得られるため、気軽に問い合わせできるなどがあげられる。

コミュニケーションを円滑化する目的で導入されるチャットボットだが、企業での導入時、画一的な対応でゲストの怒りを買うことがあっては逆効果。このため、どのタイミングで人間のオペレーターに引き継ぐのかも重要なポイントとなる。
(青木逸美)